紅キ雪(後編)
紅牙:さて・・・いよいよ潜入な訳だが、試し斬りも兼ねて俺が先行する。雪灯は中央、犬はしんがりだ。行くz
雪灯:あ、はいはーい!
紅牙:・・・・・・・・・何だ?
出鼻を景気よく挫かれたせいか、やや不機嫌気味に紅牙は振り返る
だが、雪灯はそんな事お構い無しに腰のポーチを漁ると、何かを手渡した
雪灯:これ、プレゼント!あけてみてよ!
言われるがままに包みを解く
紅牙:・・・短剣・・・ブラッドファングか?
雪灯:うん!紅牙さ、こないだまですっごい丈夫そうな短剣使ってたけど、壊れちゃったじゃん?
紅牙:いやそれは・・・ああ、なんでもない
雪灯はF系でもSU系でもないから、例のじいさんを知らないのであろう
あえて黙っておいた。言うとなんか惨めだし
雪灯:で、あたしからのプレゼント!
紅牙:そうか・・・なら、今回からはこいつを使わせてもらおう
雪灯:紅牙!『ありがとう』は!?
紅牙:なっ!?・・・お、俺が言うのか・・・?
雪灯:(・ω・)ジー
こーが:(=ω=)
雪灯が期待に満ちた視線で紅牙を見ている横で、こーがはニヤニヤしながら成り行きを見守っている。犬のクセに
紅牙:犬・・・てめぇ・・・
紅牙は頭をかいたり視線を中に泳がせていたりと抵抗していたが、
徐々に雪灯の眉毛がへにゃっとさがりつつあるのを見て、どうやら観念したようであった
紅牙:・・・・・・あ・・・・・・ありが・・・とう・・・
雪灯:どーいたしまして!
そのやり取りに満足したのか、雪灯は満面の笑みで頷く
紅牙:もういいだろう、行くぞ
雪灯:はーい
こーが:( `・ω・’)ゝ
紅牙は袖の中に吊るしていた鬼斬刀をこっそりと背中のポーチにしまい、
ブラッドファングを構えると、二人と一匹は洞窟の奥へと進んでいった
雪灯:うあー・・・なんか、そこらじゅうに戦った痕跡ががが(((;・Д・)))
こーが:(((;・Д・)))
紅牙:いちいち驚くな。あと犬、ウザい。
こーが:(´・ω・`)
確かに交戦の後は見られた
だが、実際にモンスターに遭遇することもなく。比較的すんなり進むことが出来た
雪灯:結構スムーズに進むねぇ
紅牙:・・・お前が宝箱を目の色変えて探さなければ、もっとスムーズにいくと思うのだが
雪灯:えー・・・なんかさ、宝箱見つけるって冒険っぽいじゃん!
紅牙:・・・やはり、レンジャーにでもなったほうがよかったんじゃないのか・・・?
そんな他愛無い会話を続けながら、進んでいく
そして、アレに出会った
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